カップいっぱいのグリーンティー

ジャニーズWESTと神山智洋くん、ときどき日常話のブログ

新時代をsurviveするジャニーズWESTと最強最高の『W trouble』レビュー

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延期、中止、自粛、自己責任。この最悪な日々はいつまで続くんだろう。ライブが開催されないことや番組が延期されることはもう仕方のないことだけど、公私ともにエンタメ業界に支えられて生きてる私にとってはかなりしんどい。そんな憂鬱MAXで感情が死にかけていたところを救ってくれたのは、やっぱりジャニーズWESTだった。

昨日の『MUSIC STATION』で最高最強のパフォーマンスをした記憶が新しいうちに、最新作『W trouble』を3週間ほど聴きこんで書き溜めたレビューを公開する。鬱屈した現状を蹴散らし、荒んだ心を癒し、答えの出ない悩みを肯定し、未来をハッピーで満たす、全身に効く特効薬のような傑作アルバムなので、もしMステで発見してくれた方がいたらぜひ聴いてほしい。

www.jehp.jp ↑特設サイトで一部試聴できます。

以下、グループ初のアルバム売上20万枚突破という快挙を祝う手段として書き始めた記事なので、とにかく褒めまくってます。特に神山くんのことをいちいち称賛しています。それなりに長いです!

TRACK1:W trouble

紛れもなく史上最強のパワー系キラーチューン。1曲目にしてラスボス。アルバムのコンセプトをほとんどこの曲に賭けているのも納得の完成度!鈍った感覚を一撃で覚醒させるような、鮮烈なボーカルがとにかく気持ちいい。常識とか抑圧とか、何らかの体制に立ち向かうときの緊迫した空気とワクワクを体感しながら、メンバーと共犯関係を結べる4分37秒の革命行為。

こういう楽曲のボーカルを芝居臭くすることなく完成させられるのがジャニーズWESTの凄いところで、カッコつけずに本気でアプローチしていくことで結果めちゃくちゃにカッコよくなる、っていう真のイケメン力をまざまざと見せつけられるから堪んない…!特にそのあたりを引っ張っているのはやっぱり神山くんで、冒頭の<Make some noise>からずっとガチ。世界観の鬼。小瀧くんがまた「神ちゃんの一人勝ちやん!*1」って言ってそう。知らんけど。『MUSIC STATION』での神がかったパフォーマンスでそのガチ度が裏付けされていたので、ライブで見るのがますます楽しみになった。公演を重ねるごとに進化してそのうち本当に神になるかもしれない(何言ってんだ私は)。

またこの曲に合わせて作られたShort Movieのストーリーが今の日本と絶妙にリンクしてるのも秀逸で、もちろん意図したわけではないだろうけど運命的な何かを感じざるを得ない。歌詞にある<Lose the battle to win the war*2>というフレーズも、いま開催が見送られているライブのことを暗示していると思えば未来の大勝利を確信できてちょっと救われる。やっぱりジャニーズWESTは世界の主人公でありヒーローなんだっていうことが図らずも証明されてしまった、そんな歴史的な1曲。

TRACK3:Glory Days

夏の野外でビールでも飲みながら、ゆるっとノリつつ聴きたい南国レゲエポップ。フェスでもバーベキューでも可、花見にも合いそう。晴天とビールとジャニーズWEST、そんなイメージ。

重岡くんのカラッとした明るさが雰囲気にぴったりで、大サビなんかは「良い顔して歌ってんだろうなぁ〜」と表情まで想像できちゃう声色が大正解。神山くんのソロパートは少ないものの、ワンフレーズでもニュアンスづけが秀逸でジャンルレスな歌唱表現を持ってることが分かるので良曲認定。あとやっぱりサビがほとんど神山くんボイス(すぐ言う)。

アイドルならではの絆や仲間感を歌うグループはいくつもあれど、これほど“地元のツレ”とのノスタルジーやエモさを歌えるグループは数少ないのではと思う。それはやっぱり、デビューから6年経ってもお互いに笑かし合い、腹を抱えてゲラゲラ転げ回るジャニーズWESTだからこそできること。「メンバーといるときが一番おもろい!」と当たり前のように言えちゃう関係性、どエモいぞ。

それから7人の関係性だけじゃなく、Jr.時代の歴史まで思い起こして聴いてみるのもオススメしたい。共に青春を過ごしたあと別の道へと進んでいった仲間たちに向けて、<大人になったって 終わらないGlory Days>と歌う7人を想像してみてください。エモーショナルの波が押し寄せてじんわり涙が滲むっしょ。

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TRACK6:君だけの 僕だけの

個人的にはリード曲に次いで第一印象から惚れた曲。2000年代ならシングルカットを熱望したと思う。甘ずっぱい思い出とともに大切にしまっておいて、季節がくるたびに聴き返して泣きたかった。今も聴きながら泣いてるけど。ケツメイシのRYOJIさんが手掛けてるだけに、サビのラインがキュンとくるしキャッチーで心地いい。ケツメポップスらしい切なくて温かいメロディに、ジャニーズWESTならではの甘めの上ハモがトッピングされてキュン度増し増しになってるのが最高!

次曲の『Special Love』に負けないくらい、7人のボーカルを繊細に重ねて活かしてるところも高ポイント。特にひたすら優しく丁寧なタッチで発声してる神山くんのシルキーボイスが尊い。ときめきが止まりません。キラキラの小瓶に入れて持ち歩きたい。ライブで聴いたら神山くんの声だけ耳で拾って号泣しそう(神山担あるある)。あ〜現場をくれ現場を…!!!!

TRACK7:Special Love

前作のアルバム『WESTV!』に収録されている『赤いマフラー』をライブで聴いたとき、あまりの巧さに「いやゴスペラーズやん!!」って思わず突っ込んだけど、まさか本当にそうなってしまうとは。ゴスペラーズのメンバー・黒澤薫さんが肝煎りで作ったというこの曲、ご本人がインスタライブやTwitterでも語っているけど、そういったバックグラウンドを知らなくても冒頭の数秒だけでその本気度が分かる。これは勝負曲。全身が粟立つような崇高さ。

絶妙なバランスで層になった7人の声が溶けすぎず、しかし心地よく溶け合っているあの感じはミックスの妙か…。主に「爆音!低音ブリブリ!歪みマックス!」な曲で高みに上りがちな私なので、声だけでこんなにエクスタシーを感じられるなんて驚きだった。あと流星くんの歌唱力がまた上がってたことにもビックリ。毎年レベルが更新されてて凄い。

曲の設計は言わずもがなだけど、その課題に正面から取り組んで大成功させているジャニーズWESTの歌の巧さは、どんな言葉をもってして表現したらいいか分からんので未聴の方はとにかく聴いてください。唸るくらい素晴らしい。アイドルが歌うゴスペル云々以前に、歌い手としての誠実さが満ちてる。あと楽曲へのリスペクトも。

私が常日頃、神山くんの歌唱について素晴らしいと思っているのは”曲の雰囲気にぴったりの声色を作ってくる”ことなんだけど、『Special Love』ではまた違ったアプローチをしていてやられてしまう。だって主メロを歌ってるところが限りなく素に近い声なんだもん…!!飾らないすっぴんボイス、これはヤバい。完全プライベートな装いの神山くんが、メイクもしていないナチュラルなお顔で、たった二人きりの空間にいながら、耳元で「おいで愛しいひと」と囁いてくるようなもんだ。死。

TRACK8:Survival ※通常盤・通販盤のみ収録

<作詞・作曲:神山智洋>。このクレジットがついている曲を3年連続でリリースしているJEにまず感謝したい。そして毎度そのクオリティまで作品を高めて、過去の自分を超えている神山くんに拍手を贈りたい。才能と努力とプライドの人。自分の世界観を貫いたリリース処女作『Evoke』、アルバムのリード曲として最大限に煌めいた『We are WEST!!!!!!!』、そして明確な意思表示として作られた革新と挑戦の『Survival』。私はとんでもない人のファンになってしまった。

この曲とのファーストミートは上記特設サイトで先行解禁されたサビ部分だったけど、あまりに歯切れのいいメロだったので度肝を抜かれた。ストレートでエネルギッシュ、キレのある風がぶわっと通り抜けるような疾走感!!著名なヒットメーカーが手掛ける曲と並べても優劣つけがたい完成度の高さ。そもそもの発想力もあるけど、こういった強さのあるサビメロを書ける神山くんはさぞかし多くの作品をミュージシャンシップを持ちながら聴いて吸収してるんだなと感動した。

さらに聴くごとに、1サビの歌割りに意図を感じて心臓をつかまれたようなエモさに憑りつかれる。「擦り切れて 噛みつかれて 故に傷だらけ」と訴えるのは神山くん・流星くん・濵田くんだ。悲しさではなく怒りを乗り越えた先にあるような鋭利なトラックでこの詞・この歌割りを実行してくれたことに、担当としてはガッツポーズしてしまう。よくやった神山くん!!!カッコイイよ神山くん!!!

曲の流れからいくと話が前後するけど、リリースを経て曲頭から聴いたときもまた度肝を抜かれた(度肝抜かれすぎ)。イントロからイケメンすぎるスラップベース!!なんと容赦のない音作り!!1曲を通してベースの踊り方が最高!!このライン、どう考えてもアレンジャーさんが作ったんだろうと思っていたところ、雑誌のインタビューで「アレンジ済みなの?って言われるくらい全部の楽器を入れたデモを作ってきた」「ベースラインは1000テイクくらい録った」とか言っててマジかと。いやマジかよ。じゃあ無骨さ満点で走りまくるアコギも、ラップの後ろで怒涛のようにバトってる竿物も神山くんが発想したの?マジかよ!!(違ったらごめん)

既に2曲(関西Jr.への提供を含めれば3曲)を発表しているからこそ次の展開も注目されていたなかで、「5周年を終えたジャニーズWESTがその先に向けて成長していくための、芸能界を生きていくための決意表明」と断言し自ら期待度をブチ上げ、そして実際に楽曲で圧倒してみせた神山くん。わざわざ“芸能界”と言葉にしてることからも、歌詞にもあるけどマジでこの世界を<命懸け>でサバイブしていくんだという覚悟が見える。そんな覚悟を私は全面的にバックアップしたい。神山くんの可能性を目の当たりにするたび、一体どこまで行くんだろうと恐ろしささえ感じるけど、どこまででも行っちゃってほしい。ずっとついていくから!!!!!

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TRACK8:Try me now ※初回盤Aのみ収録

ジャニーズWESTがゴリゴリに女を堕としにくる楽曲といえば『CHO-EXTASY』や『YSSB』があるけど、新たなアプローチでそのラインに並んできたのがこの『Try me now』。マッシブ&パワフルなサウンドに大人っぽくちょっとエッチな詞が乗って、じわじわと呼吸を荒くしてくるような攻め曲。女心をぐちゃぐちゃに弄ぶ楽曲をちゃんと入れてくるあたり、アイドルとしての信頼度が爆上がり。ダンスも絶対カッコイイし、ライブで聴いたら確実に倒れる。

冒頭から超カッコイイ7人のユニゾンをぶちかまされるんだけど、ボーカルの溶け具合がめちゃめちゃ気持ちよくて好き。声質が似てるからなのか、7色の声を均すと1つの声のように聞こえるのがまた面白い。それぞれがかなり歌えるのにお互いを殺し合わない、っていうのがジャニーズWEST楽曲の良さ。グループボーカルにおける真の巧さってこういうことなんだなと、改めて実感。

タイトルにある通り、もしまだジャニーズWESTを通ってないジャニオタの方がいたらこの曲を今すぐお試しいただきたい。「<やんでるキスをしよう>って何なん!?するよ!!むしろさせてくれよ!!」ってなるし、ちょっと試すどころか完全に沼にハマりますけどね(断言)。あと神山くんが頭ナデナデしてくれるのも最高です。1コーラス目のAメロなのでライブでやってくれること確実です。やばい。早くライブでナデナデされて死にたい。

TRACK9:ごっつえーFriday

m-floから☆Taku Takahashiさんが作曲に参加。キラキラなトラックに7人の持ち前の明るさが最高に合ってて超楽しい!自然と体が動くしノリやすいBPMなので、駅から会社まで早足で歩くときにもぴったり(笑)。最近は在宅勤務で外にあまり出られないので、聴きながら家で踊ってます。Takuさんは今後ももっとコラボしてほしい。

最初に聴いたとき、第一印象で2010年代のSMAPっぽいなと思った。『ジャラジャラJAPAN』(これは2003年だけどw)とか、『SMAPのポジティブダンス』とか『Joy!!』とか。日常ごとをポジティブに昇華させるっていうエンターテイメントの役割を成功させた感じ。タイトルから「やっと金曜日だぜイェイ!」な曲だと思ってたけど、詞を見たら「毎日が花金だぜイェイ!!」な曲だった。推せる。ジャニーズWESTはこういうムードを作るのが本当に巧いから、私はマジで国民的○○になるグループにふさわしいと思ってる。

私好みのフロウは小瀧くん。こういうノリがめっちゃ似合う。神山くんに関して言えば2コーラスBメロの抜け感が最高。張ってもカッコイイのに抜いてもカッコイイんだから困る。ぜひともm-floっぽい個性的なサングラスをかけてパフォーマンスしてほしい。絶対に似合うので。

個人的には重岡くんが歌ってる<わっしょいわっしょい everybody わっしょい>ってフレーズのハマりの良さが異常に好きでずっと言ってる。何も考えたくないときのおまじないになりそう。“自粛の要請”って日本語おかしいぞ!?アホか!!わっしょいわっしょいエビバディわっしょい!

TRACK10:HEY!!!!!!!

ザ・アイドル・ポップ!どこまでも陽!快晴!作詞作曲はGReeeeNのプロデューサー・JINさん。こういうポジティブソングって実はすごく難しいと思ってて、ともすれば嘘くさくなるものだけどジャニーズWESTの善には翳りがないからずっと晴れてる。前向きで自尊感情が高い7人が歌うからこそ完成させられてる曲。

ちょっと可愛めに作った神山くんの声にキュンとくる。『W trouble』や『Try me now』と比べるとマジで人格が違うのでぜひ比較してみてほしい。そして神山くん担になってほしい。ギャップの沼は深いぞ。逆に、アイドルイズムに溢れたサビのあとにくる濵田くんの大人っぽボイスにハマるのもオススメ。こういうのが濵田くんのズルいところよね…。

ライブができなかったり番組のOAが延期されたりと、あれもこれも上手くいってない状況だけど、そんな悲しみにぶち当たってる今のオタクたちへの処方箋にもなりそうな歌詞が刺さる。<遠回りしてる 僕だけれど そこで待ってて>っていうメッセージと、<Go for the best>のリフレイン。どんなときも楽しませて笑わせてくれる彼らだから、今この瞬間もGo for the bestで準備してくれてるんだろうな。その時がくるまで、ちゃんと待っていよう。

TRACK11:to you ※通常盤・通販盤のみ収録

とにかく泣かされる一曲。悲しくて悔しいけど辛くはなくて、涙がぽろぽろ零れるけどそれがむしろ心を温めるような、胸が震える手紙のような歌。偉大な存在なのに限りなく身近で、指導者なのに友達みたいだったジャニーさんへの気持ちが、重岡くんの持ってる無垢な音楽愛によって具現化されてる。重岡くんは本当にこういう粋なことをするからニクい。素晴らしく完成させられてるのに「上手い」って感じがしなくて、あくまでも泥臭さがあるからそれもまたニクい。

歌割りも重岡くんが決めたらしいので、それぞれのフレーズに込められた意味が最大限に活かされてるのも凄く良い。虹が大好きな神山くんに<放物線を空に描こう>と歌わせた重岡くんの相方愛、<お前の恥ずかしい過去知ってるぜ>と淳太くん&照史くんに歌わせるいたずら心、などなど。ニクい。FCの動画で重岡くんはこの曲を「大きな意味でのお別れの歌」と言っていたけど、<じゃあな>だけじゃなく<またな>という詞が入っていることにもやられてしまった。ニクい。

全員歌唱の新譜ラストにこの曲をもってきたことで、まさに今彼らがこのアルバムを出すことの意義が決定的になっているように思う。ジャニーさんとお別れした東京ドームで、優しい顔でこの曲を歌ってるジャニーズWESTの姿を見たい。

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まとめ的総括:使命と挑戦に大成功した『W trouble』

「なんか楽しそうな兄ちゃんたち」的なイメージから一歩飛び出して、次のフェーズで挑戦を始めたジャニーズWEST。『W trouble』は6thらしいチャレンジに一貫して取り組みながらも、グループに課された使命ともいえる「多幸感」や「底抜けの明るさ」の表現でもきちんと正解を出してる深度の強いアルバムだった。

エンタメにたくさんの困難がふりかかっているこのタイミングで20万枚を突破できたことは、(語弊を恐れずに言えば)ものすごいストーリー性のある出来事だと思う。未来が見えない今だからこそ、後々振り返ってこのセールスが起爆剤だったねと思えるように、芸能界でサバイブしてる7人のステージが守られるように信じ続けたい。信じ続けられるくらい説得力のある作品が側にあるんだから大丈夫。そう思わせてくれるジャニーズWESTのファンでいられることが幸せだ…!

アルバムには他にユニット曲とシングルも収録されてるけど、そのレビューはまた今度気が向いたら書こうかな。7人の新譜をクローズアップして聴き込みながら書いたので、私の中でもかなりこのアルバムコンセプトへの理解が深まった気がする。超時間かかったけど書いてよかったー!

【12月21日追記】

以下、試験的に投げ銭ボタンを設置しました。100円から課金できますので、「わりとよく書けてるじゃん」と思っていただけたら投げ銭してみてください。

 

*1:2016年のライブ『ラッキィィィィィィィ7』で『迷宮SUMMER』のパフォーマンスを見た小瀧くんの発言より

*2:戦争で勝つために戦闘で負ける、肉を切らせて骨を断つ◆大局的な成功のための作戦として、あえて局所的な損失を選択する例え。戦略的撤退のこと。(英辞郎より)