カップいっぱいのグリーンティー

ジャニーズWESTと神山智洋くん、ときどき日常話のブログ

私、初めての彼氏と結婚できないかもしれない

タイトルに若干悩んだ。結婚“できない“っていうより、結婚“しない”の方が正しいニュアンスのような…まぁどっちでもいいか。

実のところ、私、初めての彼氏と結婚するよ<カップルになるまで編>のブログを公開してからたった数ヶ月で状況が変わってしまっていた。人生はいつもジェットコースターばりの速さで場面転換していく(1年のうちに2度も無職になるとかね…笑)。「どうせ初彼氏に浮かれた勢いで婚約までしちゃったんでしょ〜」と思われるのは癪なので、私たちが結婚について真剣に話し合ったプロセスと、それでもなお計画通りに立ち行かなくなってる現状までを書きたい。状況を整理しておけば、私とてらちゃん(彼)の今後にも役立つかもしれないよね…!

※この記事には性暴力・性被害に関する記述があります。そして重めのテーマについて長々と書いています。ご注意ください。

ふたりで話し合った『結婚についての58項目』

てらちゃんの「結婚しよう」という申し出をうけて、私が提案したのは「本当に結婚しても大丈夫かどうか、お互いのために話し合いをしよう」ということだった。

私の両親は、私が物心ついた頃には別居、小学生になる頃には離婚していた。家族3人で団欒したような記憶はなく、仲良く楽しく暮らしてた頃の思い出は父が回してくれていたビデオの映像にだけ保存されている(たまに見返してはエモくなって泣いちゃう)。離婚の原因はつまるところ、父と母の理想とする暮らし・関係がうまく合致しなかったということだけだったと思う。私自身はそれぞれからとても大切にされたという自覚があるし、離婚が即ち不幸につながるとは全然思わないけど、それなりにゴタゴタを見てきたので「よくぞつらい経験を乗り越えましたなぁ」と子供時代を振り返ったりもする。

そんな理由もあって、自分が結婚するなら相手としっかり摺り合わせをしておきたいと思った。人生には何が起こるかわからないけど、想像しうる問題なら先に潰しておいた方がいい。幸い、てらちゃんは(普通なら面倒くせぇと思いそうな)そういう提案を快く受け入れてくれるグッドガイだ。「結婚しよう」と言ってくれた次の日、それぞれPCを持ってコメダ珈琲に入り、朝から話し合いを始めた。

まずは『結婚前に決めておくべきこと』みたいなWebサイトの情報を参考に、摺り合わせるべき項目を共有のスプレッドシートにまとめた。もはや仕事である。いや、仕事よりもやる気満々である。【結婚式/子ども/住まい/家事/お金/性/実家・義実家/生活/人付き合い・趣味】のジャンルごとに、確認しておきたいことを追加していく。家事の分担や働き方についてなど定番のことから、実家との付き合い方、貯金額など普段なら話しにくいことまで。てらちゃんは「趣味にどれくらいのお金を使う?」とか「ライブや舞台の頻度は?」という項目を作っていて、ジャニオタとの結婚を考えてる人ならではだなぁ〜笑ったりして。ふたりで出し合った結果、最終的に58項目のリストができあがった。

次に、58項目それぞれに自分の回答(こうしたいという希望)を書いていく。相手の意見は見ずに、まずは自分だけで書き込む。ふたりで黙々とキーボードを打ち続けてると、卒論に追われてる大学生カップルのような気分になって楽しかった(大学行ったことないけど、笑)。それが終わったら、相手と自分の回答を照らし合わせて、話し合いながら意見をまとめていく。元から同じ考え方であればそのまま決定事項として書き込み、意見に違いがあれば話し合って折衷案を考え、それを書き込む。ある程度話してもちょうどいい落とし所が見つからない場合は、“改めて話し合う必要あり”として印をつけておく。これをひたすら繰り返す。

結果、問題なく双方納得できたのが53項目、これからもっと話し合おうとなったのは5項目。気が付いたら日が暮れ始めていて、話し合いを始めてから8時間も経っていた。「結婚、進めても大丈夫そうだね」。私もてらちゃんも、すっかり安心して次のステップへ進む心構えができたのだった。
(ここからさらに、親への挨拶・入籍・結婚式…などなどのスケジュールとToDoリスト作りが始まったんだけど割愛。結婚マジ大変。)

余談

先日ある人に取材される機会があり、このスプレッドシートについて話したら大絶賛された。これから結婚を考える人のためにもノウハウを公開したほうがいいと推されたので、58項目の内容も含めてまとめて記事化&シートのひな型を公開しようと思ってるよ。

入籍無期限延期に至ったワケ

さて、冒頭でも書いた通り、いま私たちの結婚計画はストップしてしまっている。入籍しようと決めていた7月30日は忙しく仕事をしただけで過ぎ去って、リスケジュールもできていない。秋に予定していた結婚式もキャンセル、ドレスもキャンセル、前撮りの予約もキャンセル……こうやって文字にするとなかなか悲壮感があって笑える(笑ってる場合か)。両親や祖母などは当然困惑しているので、申し訳ないなと思ったりしながら過ごしている。

あんなにいろいろ話し合って結婚を決めたのに、なぜこんな状態になっているのか。それは私の『子供をもつことへの想い』が変わってしまったことに原因がある。

もともと子供についての考え方は、上述の話し合いの際にも纏まりきらなかったトピックスだった。てらちゃんは“子供欲しい派”。それはお付き合いする前から話題に出ていたほど、てらちゃんにとっては揺るがないポリシーのようなものだ。<父・母・子>という形の家庭を重んじる姿勢は、片親家庭で育った私にとっては新鮮かつ真っ当に思えた。そんな話をまっすぐ言葉にできるのは誠実な証だし、良い環境の家庭で育った証拠だとも思った(今もそう思ってる)。

一方で私は元々「子供がいてもいいし、いなくてもいい」と思っている人だった。キャリアが途絶えることや経済的な不安がある程度解消されるなら、そしててらちゃんと一緒になるのなら、「子供欲しいな、と思える可能性がありそう」という心情だったから結婚を進めることにした。子供をもつことに対してポジティブな風を感じてた。ところがそんなマインドがすっかり変わってしまったのだ。今の私は完全に“子供欲しくない派”で、てらちゃんの前でもバッサリ言い切れるくらいに確固たる思いをもっている。

“子供欲しくない派”に変わった理由

私のマインドが変わってしまった理由はいくつかある。

結婚準備の一環で完全リモートワークに切り替える必要があり職場を変えたのだが、そこで出産・育児系の情報を扱うようになった。特に出産にかかる身体的・精神的負担のひとつひとつを知るうちに、自分がそれに耐えられる自信がなくなった。また、「なぜ女性にばかり負担が?」と社会的な保障が全然足りないことへの疑問もわいてきたし、「そのリスクを賭けるだけのメリットは?」とも思うようになった。もちろん子供を産めばその種の幸福を知ることができるのだろうし、育児の楽しさとか我が子の尊さとか、経産婦さんが語るプラスの情報にもたくさん触れたのだけど、私には全く魅力的には思えなかった。そしてそんな自分にドン引きしたし、怖さも感じた。「これ、母に向いていないという証拠では…?」と苦々しく自問し始めて、もはやそうとしか思えない。

自問しているうちに、世界に絶望していることに気が付いたというのもある。詳細は省くが、私はサバイバー(性暴力被害者)で、突然のフラッシュバックや酷い自己嫌悪や、もろもろやっかいな問題を抱えている。ほとんどの毎日は楽しく暮らしているし、好きな人や好きな友達や好きな文化と出会えたこの世界に心から感謝しているけど、一方で心の底から最低な世界だとも思っている。今この世界に生きているお友達や子供たちや善良な人たちは素晴らしい世界の住人だし、ずっと健やかに暮らしてほしい、暮らしていくものと信じて疑わないのだけれど、一方でとてつもなく厳しいこの世界に、よりによってこの私が新しい命を送り込むのはとっても気が引ける。本人にはどうすることもできない不条理が突然起こるような世界だと知っているのに、そこへ子供を参加させるなんてちょっと怖くてできない。

他にも国の制度への不満とか、男女格差が軽視&放置されてることへの怒りとか、まぁいろいろあるんだけど…そういった理由で私のマインドが変わってしまったわけだ。本当に酷なことだけど、こういった私のモヤモヤをてらちゃんにも伝えた。当然最初はびっくりしていたけど、今では私の気持ちも理解してくれて、一緒に考えてくれている。

だいぶ不穏な内容になってしまったこのブログをここまで読んでくださった方がいるなら、私とてらちゃんが結婚計画をストップさせたのもまぁ当然と思われるだろう。子供が“欲しい男”と“欲しくない女”の間に、お互いの気持ちをちょうどいい形で反映させられる折衷案がなかなか浮かばない。

入籍延期を決めてからの私たち

一度は別れようという話になったのだけど、その決断も容易にできるものじゃなく、今もふたりで継続してどうするべきかを考えている。私の考え方を変えることができるのか、てらちゃんの考え方を変えることができるのか、どちらの考えも変えずに出せる答えがあるのか、考え続けている。これだけやっかいな問題を投げ出さずにいるのだから、私もてらちゃんも超真面目だし偉い。自画自賛。私はとりあえずできることから始めようと思って、何年も躊躇していたカウンセリングに通い始めた。自分の頭の中に巣食っているトラウマなどを分解して整理できれば、今起きてる問題の解決につながるかもしれない。

自分でも不思議に思うけど、私とてらちゃんは今もとても仲良く暮らしている。ジャニーズWESTの番組でゲラゲラ笑うし、ふたりで料理もするし、お酒も飲むし。昨日は一緒にTwitterのSpacesで4時間くらいお喋りして、聴いてくださったフォロワーさんから「とても素敵な雰囲気ですね!」などと褒められて嬉しくなったりした。この関係性が何より貴重で尊いことが分かっているから、時間がかかりそうだけどきちんと考えて進めていきたいと思ってる。結果がどうあろうと、そこまでの過程を大事にしたい。進捗があれば、またこのブログに書いたり書かなかったりしようと思う。

【超蛇足】特にフォロワーさんへ、カミングアウトした件について

サバイバーの件を書くか省くか悩みました。オタク活動のアカウントと紐づけるべきじゃないのではとも思ったし、このエントリを読んで不快な気持ちになる方もいるかもと若干心配です。嫌な気持ちになっちゃった方がいたらごめんなさい。でもこれも私を構成する一つの要素だし、いつか同じような経験をしたり悩んだりしている女の子のためにできる活動をしたいと思っているので書きました。活動といっても、NPOを手伝うとか、ちょっとしたことでも相談できるようなインターネットの人になるとか、かなりぼんやりしたビジョンなのですがね。

ここにアクセスしてくれる方のほとんどは女性なので、私のように大っぴらにサバイバーと言えなくても、もしかしたら既に同じように悩んでる方もいるかもしれないと思っています。残念ながらそれくらい、女の子にとってはすぐそこにある脅威です。だから、もしこれを読んでくれている方がそうなのであれば、そして話をする相手がいなくて困っていたら、私に連絡をください。DMとかね!上にも書いた通りやっとカウンセリングに通って向き合い始めたばかりだし、専門家でもないので大したことはできないのだけど、1人で悩んで終わりにするよりはいいと思うのです。よろしくおねがいします。

なんかもっさりした終わり方なのでサクッと快活な文章で締めたいのに思いつかない(笑)この長~い記事もコメダ珈琲で書きあげました!おいしいエビカツパンとコーヒーに感謝!私は元気です!次はジャニーズテーマの記事をアップする予定です!本来はそういうブログだった!忘れてた!おしまい!